駅伝は本当に一度も失敗してはいけないのか

最近の駅伝は高速化で失敗できないと言われています。

 

特に1区は重要です。

本当にそうなのでしょうか。


そこで歴代の優勝校を分析します

 

駒澤大学三冠

34回出雲 区間最低順位 2位
   1区 花尾恭輔選手2位

 

54回全日本 区間最低順位 5位 
    1区 円健介選手 4位

99回箱根  区間最低順位 5位
    1区 円健介選手 2位

 

全ての区間で二桁順位がなければ失敗がないと言われるのですが、三冠で二桁どころか6位以下もいないというのは異次元です。

このような感じでしていきます。

 

33回出雲 優勝 東京国際大学
  区間最低順位 5位
  1区 山谷昌也選手 3位
大砲ヴィンセント選手がいましたが、頼らなくても3区から先頭を譲らずトップでゴールしました。

54回全日本 優勝 駒澤大学
  区間最低順位 12位
  1区 佐藤条二選手 1位
  二桁順位数 二区間

一時シード権外まで落ちてしまいましたが、6区安原選手、そして7区、大エースの田澤選手でトップまで行き、アンカーの花尾選手が青山学院との競合いに勝ちました。

 

98回箱根 優勝 青山学院大学
  区間最低順位 9位
  1区 志貴勇斗選手 5位
志貴選手が第2集団できっちり繋ぎ、全員が安定した走りで4区からは独走で王座奪還をしました。

 

32回出雲 開催されず

 

52回全日本 優勝 駒澤大学
    区間最低順位 11位
    1区 加藤淳選手 3位
    二桁順位数  一区間
2区で区間11位だったものの、そのあとは7区まで区間5位前後で走り、アンカーの田澤選手が東海の名取選手との競り合いに勝ち、久しぶりに優勝しました。

 

97回箱根 優勝 駒澤大学
   区間最低順位 15位 
   1区 白鳥哲太選手 15位
  二桁順位数 二区間
1区で出遅れたものの、10区の石川選手が創価大学を大逆転して13年ぶりに優勝しました。

 

31回出雲 優勝 國學院大學
   区間最低順位 5位  
   1区 藤木宏太選手
常に先頭争いを繰り広げ、アンカーの土方選手で先頭に立ち、國學院大學学生駅伝初優勝しました。

 

51回全日本 優勝 東海大学
   区間最低順位 10位
   1区 小松陽平選手 3位
安定した走りで一時は青山学院に先行されましたが、アンカーの名取選手が早々と逆転し、そのまま独走で優勝しました。

 

96回箱根 優勝 青山学院大学
   区間最低順位 7位
   1区 吉田圭太選手 7位
2区1年生の岸本選手が先頭で襷リレーしてそこから流れに乗り、大会新記録で優勝しました。

 

30回出雲 優勝 青山学院大学
   区間最低順位 2位
   1区 橋詰大慧選手 1位
5区6区で東洋大学に詰められたものの、竹石選手が引き離し、完全優勝で一冠目をとりました。

 

50回全日本 優勝 青山学院大学
   区間最低順位 5位
   1区 小野田雄次選手 3位
最初は接戦でしたが、7区のエース森田選手が東海大学を逆転し、二冠目をとりました。

 

95回箱根 優勝 東海大学
   区間最低順位 8位
   1区 鬼塚翔太選手 6位
8区で小松選手が東洋大学を逆転し、箱根駅伝初優勝しました。

 

箱根と全日本は距離変更だったり留学生起用規定の変更があるので、参考ではあるのですが、2008~2022年度の三大駅伝の優勝校の区間最低順位、1区順位、二桁順位数の平均を出したところ、左から

出雲駅伝
5.2 位,3.15 位,0.07回

 

全日本大学駅伝
7.4位,3.86位,0.4回

 

箱根駅伝
8.47位,5位,0.53回

 

となりました。

 

出雲駅伝について言えば、関東の大学は10校しか出ないので、一度でも二桁近辺をとってしまうと優勝は厳しいでしょう。


データを集めた中で一度だけ区間10位があったのですが、その大会は留学生が2人走っていました。

 

仮に日本人だけで組む場合は10位をとってしまうとほとんど優勝は不可能と言ってもいいでしょう。

その他の駅伝についても、優勝校の区間二桁の数が1大会あたり1回を切るという事で、一回でも二桁順位だと、よほど他の選手が良い走りをして、他の大学がよくない走りでないとと、優勝は難しいと思います。

 

そして特に驚いたのが1区の順位です。
どの駅伝も平均1区順位が5位以内です。

 

その後も大事なのですが、1区がレースの半分くらいを占めていると言っても過言ではないかもしれません。

 

 

私は東洋大学が好きなのですが、東洋は箱根駅伝95回以来、1区区間5位以内がありません。
他にも理由があるとは思うのですが、数年東洋が低迷している理由はうまく流れに乗っていけないことが一番の原因ではないでしょうか。

 

東洋がもう一度強くなるためにも、今年は1区で好走してほしいです。